おもに海外クライムサスペンスドラマのあらすじ

視聴したドラマなどのあらすじなど

LAW & ORDER Criminal Intent 2#4 Best Defense

冒頭に出てくる人物が被害者になるのがいつものパターンなのに15分経っても生きているのはおかしいぞと思ったら犯人だった、という異例な展開のお話。

オープニング。夜中に街中をうろついてパトカーに呼び止められたスーツ姿の男性、酔ややフラついているのでそのまま倒れて第一の被害者かと思ったら検事で、待ち合わせの相手が来ないんだとのこと。翌日にカーバー検事補とランチしながら昨晩のドタキャンについて回想しているピーター・ボナムくん、奥さんが倒れたという知らない人間からの呼び出し電話につられそうになるが、冷静なカーバー氏に、まずは奥さんに電話してみろとアドバイスされ、携帯にかけると無事だった。どうやら彼が主人公ですね。しかし勤務中のランチでボトルビール飲んでるけど当時のアメリカってそれはアリなのか?

自動車のブレーキに細工、だけでなくとうとう自宅にまで魔の手が及び、ボナムくんは地下室に侵入した曲者を射殺してしまう。銃を携帯していて扱い慣れているならまだしも、とっさのことなら手の届くところにある棒切れで殴ったり、物を投げたりしそうだけどな。主人公の奥さん役の女優さんが見たことあるような…。

曲者の身元が判明し、自宅に向かうゴーレンとエイムズ。そこに曲者の同棲相手が帰宅して情報を聞き出すあたりが面白い。刑事二人は委託殺人の疑いを持ち、お金の流れを質問するも彼氏の貯金だとシラを切る彼女にゴーレンは嘘がうまいね、なんて嬉しくないお世辞を言い髪の毛が濡れていることを指摘する。そこでまた彼女は素早くジムに行っていたと返すと今度は、最近のジムは喫煙可能なんだ、喫煙者の男と浮気してたって疑われても不思議じゃないけど、うっかり言っちゃうかもなんてエイムズが畳み込み口を割らる。彼氏に言わないでね?と念押しする彼女に大丈夫、と最後は安心までさせるなんてずるいやり方だわ。彼氏が死んでるから秘密を漏らした責任を追及されたり浮気を咎められて彼女が殴られることはないけれど、後から事実を知ったら自分だったら警察不信になりそう。

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嘘は良くないね

そんなこんなでキーマンと思われる受刑者ジョジョマルチネスにたどり着き、面会室でエイムズとゴーレンにカーバー氏の三人が対峙するも質問にろくに答えず協力する姿勢なし。そこで何を思いついたのか、ゴーレンが彼の着てる毛糸のポンチョに注目し、素敵だね、何だっけこれは…ス、サ…とわざとらしい演技を繰り広げ「セーター」と答えさせる。え?セータなの?ポンチョじゃなくて?ていうかそれ何か重要なの??よく分からないが弁護料を払っている母親を訪ねた刑事二人はヒアリングの結果、弁護士であるボナムくんの奥さんが夫殺害を計画しているという仮説を立てる。ジョジョとのつながりを探すため、奥さんの仕事仲間だった弁護士に、ジョジョを知っているか聞いてもピンと来ていない様子だったので、「言語障害のある男」と付け加えると直ぐに思い出す。訝るエイムズにゴーレンは「Sの発音に言語障害の名残を聞き分けた」と説明するけどそれってネイティブが聞いても納得する説明なの?!日本語の言語障害の名残とか全然分からないが。

証拠はないが状況的にかなり怪しい奥さんを逮捕し事情聴取を始めたところ、ゴーレンが不審点に気づく。ボナムくんがカーバー氏とランチの最中に奥さんの携帯に電話をしたが、もし奥さんが夫を陥れるために仕掛けた罠なら、夫から着信があっても罠を成功させるためには出ないだろう、しかし実際には奥さんは夫からの電話に出ているので、彼女が仕掛けた罠ではないことを証明している。これをきっかけに、二人はボナムくんの妻に対する嫉妬や復讐心から成る自作自演の殺人劇を疑い、捜査を始める。部長に報告するも、証拠はないしボナムくんに漏れるのでカーバー氏には言えない。解決のヒントを得るため二人は再びジョジョを訪ね、今後はわざとらしくSの発音でどもる彼から電話に関する詳しい供述を得る。言語障害という日本語訳はどもりのことだろうか?ゴーレンは彼の供述に創作を加えボナムくんに自白させることを思いつく。え?いいの?捏造では??部長、いいの??

さて、いよいよクライマックス。検事室でカーバー氏がボナム妻に司法取引を提案するも拒否されたため、証拠として3回電話で彼女と会話したというジョジョの供述書を突きつけると、3回目の電話の日時には夫といたと主張する。もちろんこの3回目の電話はゴーレンの創作で、彼女の主張は真実。それを立証する根拠を用意した上での創作に、果たしてボナムくんは乗ってくるかどうか?カーバー氏の部屋に呼ばれたボナムくんに3回目の電話の時奥さんと一緒だったか聞くと、否定するボナムくん。ああ、かかった…。あとはゴーレンの心を抉るような動機の解説劇でボナムくん陥落。

最後のシーン。事前に供述書の捏造を聞かされていなかったカーバー氏はご立腹で、後で話がある、と二人を睨みつけ部屋を出て行く。言い捨てられた二人に向けられたカメラ、エイムズが「恨みを買ってしまったわね」と締めの一言。原語の「like Bonham」だけはヒアリング出来たので、ボナムくんが奥さんに裁判で負けたことになぞらえての皮肉ですね。

英語がわかったら演出を隅々まで楽しめたんだろうなと悔しくなる一話でした。